日本企業の成長至上主義に警鐘を鳴らす。イノベーション、品質重視、多角化、国際化など、一見「正解」と思われる戦略の難しさと恐さを示し、そのうえで、日本企業がとるべき道を探る1冊。
かつて、世界市場を席巻したセイコーやヤマハのケースを取り上げ、現在の日本企業が取っている戦略の危うさを指摘している。
日本企業は戦後の復興需要が終わった後、成長の機会を輸出に求めた。売上の拡大を追求するために、生産設備や人員を拡大したが、結果的にコストが高くなり、量を追い求めることで、利益率は下降し続けた。
現在、新興国が次々にシェア争いに加わり、価格競争が厳しくなり、かつての人材や設備拡大のツケがまわってきている。
これからは、成長ありきの戦略を見直し、市場でのポジショニングを考えなければならない。
著者 三品和広
1959年生まれ。神戸大学大学院経営学研究科教授 ハーバード大学ビジネススクール助教授、北陸先端科学技術大学院大学知識科学研究科助教授等を経て、神戸大学大学院経営学研究科教授。
日経トップリーダー |
週刊 東洋経済 2011年 10/1号 [雑誌] |
ビジネスブックマラソン 土井 英司 |
PRESIDENT (プレジデント) 2011年 9/12号 [雑誌] 神戸学院大学院経営学研究科教授 小川 進 |
マインドマップ的読書感想文 smooth |
週刊 ダイヤモンド 2011年 11/12号 [雑誌] 早稲田大学ビジネススクール教授 平野 雅章 |
週刊 東洋経済 2012年 8/4号 [雑誌] |
章名 | 開始 | 目安 | 重要度 |
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第1章 本当に成長戦略ですか? 日本が歩んだ衰退の道 | p.1 | 13分 | |
第2章 本当にイノベーションですか? 腕時計が刻んだ逆転劇 | p.23 | 27分 | |
第3章 本当に品質ですか? ピアノが奏でた狂想曲 | p.67 | 27分 | |
第4章 本当に滲み出しですか? 鉄が踏んだ多角化の轍 | p.111 | 4分 | |
第5章 本当に新興国ですか? 日本が教えた開国攘夷策 | p.145 | 24分 | |
第6章 本当に集団経営ですか? | p.185 | 21分 | |
おわりに | p.219 | 2分 |