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ほとんどのビジネスプランはモノにならない

米国ベンチャーキャピタルのクライナー・パーキンスで、著者は質問した。
「当初のビジネスプランを捨てて、プランBやそれ以上に走った企業は手を挙げてもらえますか?」
すると起業家たちの2/3が手を挙げた。自分の会社を平均三回近く立て直しているらしい。クライナー社が投資したプランAは、結局モノにならなかったのである。

ビジネスプランの多くがほとんど顧客を集めず、売上げも立たず、資金も調達できない。


モノにならないビジネスプランの共通点

・突発的な情熱のほとばしるまま書かれており、想定を裏付ける証拠がない。
・類似例、反例、仮説検定を行っていない。
・発見して学ぶといったことがない。
・将来の大幅な不確実性が全く考慮されていない。

今日は不確実性の時代であり、状況は変化する。「とにかくやってみる」だけでは、失敗する可能性が高い。イノベーションや新規事業のほとんどを取り巻く不確実性は、検討中の計画と、既にある他の事業とを比べることで大幅に減らせる。

賢い起業家や経験豊富な重役は、感情的な説得ではなく実験を通じて、もっと良いプランBに、やがてプランZに到達する。


成功するプランBを見つけるために必要なこと

①売上げモデル:何をいくらで誰に売るのか
②粗利モデル:原価を下げて利ざやを稼ぐ方法は?
③運営モデル:事業の具体的な回し方は?
④運転資金モデル:運転資金がショートしないための手法は?
⑤投資モデル:なるべく少ない投資ですませる方法は?

それぞれのモデルについて、適切に調べ、何がわかっており、何がわかっていないかを整理し、わかっていない部分はどうやって検証するかを明示すること。
そのプロセスは以下の通りである。

①類似例を見つける
②反例を見つける
③自分が賭けてみたい前例のないアイデア(未踏の信念)を整理する
④それを検証する仮説や手法を考える
⑤結果を記録し、フィードバックする(ダッシュボード)

類似例や反例を見るだけでは、わからない仮説「未踏の信念」を早めに見つけ出す事が重要である。信念が正しいか検証し、試行錯誤しながら、プランBを見つけることが大切である。


成功している会社の多くはゼロからビジネスを構築していない。既存のビジネスをよく調べ、そのよい部分や失敗の教訓を取り入れて、そこに独自の着想を追加している。

アップル iTunes、iPod、iPhone
狙い:デジタル音楽のダウンロード販売ビジネス
類似例:ソニーのウォークマン、ナップスター
反例:使いにくい既存のMP3プレイヤー、ユーザーが所有できない音楽サービス
未踏の信念:使いやすく安価なダウンロードサービスは受け入れられる