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2011/09/14更新

フェルマーの最終定理 (新潮文庫)

402分

7P

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フェルマーの最終定理

「 n≧3である整数nに対して、X^n+Y^n=Z^nを満たすような自然数X、Y、Zは存在しない
私はこの命題の真に驚くべき証明を持っているが、余白が狭すぎるのでここに書くことはできない 」

この予想の意味する内容を理解することは簡単だった。
n=2の場合、32+42=52となり、(X=3,Y=4,Z=5)は1つの解となる。
有名なピュタゴラスの定理である。

ところが、
n≧3の場合、Xn+Yn=Znの、自然数解X、Y、Zは存在しない。
とフェルマーは言う。

では、どうやって証明すればいいのか?
最初は、n=3、4、5、・・・・n=無限まで証明が出来ればいいのである。
一見簡単そうに見えるこの予想は、多くの数学者の挑戦を3世紀に渡って退けてた。


アンドリュー・ワイルズの挑戦

1963年、当時10歳のアンドリュー・ワイルズは、学校の帰りに寄った図書館でこの予想に虜になった。ワイルズは当時の思いをこう語っている。

「その問題はとても簡単そうなのに、歴史上の偉大な数学者たちが誰も解けなかったというわけでなのです。それは10歳の私にも理解できる問題でした。そのとき私は、絶対にこれを手放すまいと思ったのです。「私はこの問題を解かなければならない」と。

普通、数学の問題の難しさの半分は、それを理解することである。しかしこの場合、問題を理解するのは簡単だった。それにも関らず、偉大な数学者達が300年以上にわたって失われた証明を再発見しようとしてきたが、その試みはことごとく失敗に終わった。

しかし、ワイルズはひるまなかった。彼はすぐさま、教科書で学んだ手法を使って証明をはじめた。フェルマー以外の誰もが見逃した何かを見つけることができるかもしれない、ワイルズは、自分が世界に衝撃を与える夢を見た。

それから30年以上の年月をかけてワイルズは挑戦を続けた。しかも、完璧な秘密のうちにほとんど独力で研究を続けた。

1995年、とうとうその日はやってくる。

ワイルズは数学の他の領域の証明。モジュラー形式や谷山=志村予想、ガロアの群論やコリヴァギン=フラッハ法などを併用し、最終的な証明を完成させるのである。

フェルマーの最終定理が公式に解決された後、ワイルズはこう語った。

「大人になってからも子供のときからの夢を追い続けることができたのは、非常に恵まれていたと思います。これがめったにない幸運だということはわかっています。しかし人は誰しも、自分にとって大きな何かに本気で取り組むことができれば、想像を絶する収穫を手にすることができるのではないでしょうか」