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2012/02/05更新

血族の王―松下幸之助とナショナルの世紀

332分

4P

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波瀾万丈、経営の神様 松下幸之助の生涯

「経営の神様」とまで崇められた松下幸之助の評伝。
松下幸之助の実家の破産、丁稚奉公時代、ソケット製造会社の設立。その後、戦後の松下電器の危機から、発展の歴史まで紹介されている。松下幸之助の第二夫人スキャンダルや家名再興への想いなど、松下幸之助を知る1冊。

起業物語としても楽しめ、また人間松下幸之助を知る上でも最適。自分の孫にトップを継がせるための執念、晩年の会社経営に留まるために講じたことなど、美談とは言えない人間的な側面についても書かれている。

超短要約

■松下家の破産

松下家はかつて名字帯刀を許された地主の階級に属していた。幸之助の祖父の時代には隆盛を極めた。しかし、幸之助の父、政楠は米相場の取引に失敗し、先祖伝来の田畑、家屋敷を失ってしまった。一家は、大八車二台に家財道具を積み込むと、追われるように和歌山市内に引っ越していった。
政楠は一家の生活を立て直すべく、下駄店を開業したものの約2年余で閉店。相場から足を洗えなかったのが原因であるようだ。

尋常小学校を4年で中退し、幸之助がふろしき一つで、ひとり大阪に旅立ったのは、十歳になる誕生日の直前であった。明治37年のこの頃は、日露戦争の勃発で世相は暗く、旅順総攻撃で連日苦戦が伝えられた。日本海会戦でバルチック艦隊を破り日本が沸くのは翌年のことである。

著者 岩瀬 達哉

1955年生まれ。ジャーナリスト 大学卒業後、編集プロダクション勤務を経て、1983年フリーとして活動を始める。噂の真相や週刊現代を主な活動の場として、年金問題や記者クラブ制度に代表されるマスコミの体質ついての報道を中心的に行っている。 2004年、『年金大崩壊』『年金の悲劇』により講談社ノンフィクション賞を受賞。また、同年「文藝春秋」に掲載した「伏魔殿社会保険庁を解体せよ」によって文藝春秋読者賞を受賞した。

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章の構成 / 読書指針

章名 開始 目安 重要度
序 章 里道を抜けて p.7 12分
第一章 “神話”の始まり p.23 15分
第二章 十一歳の家父 p.41 16分
第三章 家族三人の作業場 p.60 11分
第四章 師であった男 p.73 13分
第五章 ラジオの時代 p.88 14分
第六章 一大コンツェルンの誕生 p.105 16分
第七章 ある海軍大将の日記 p.124 22分
第八章 義兄弟の違う道 p.150 14分
第九章 崩れゆく王国 p.167 14分
第十章 新たな市場へ p.184 12分
第十一章 密使のアメリカ工作 p.198 14分
第十二章 シナリオにない涙 p.215 13分
第十三章 燃え上がる老松 p.231 13分
第十四章 君臨する「教主」 p.246 14分
第十五章 八十五年の時を経て p.263 14分
終 章 ふたつの家族 p.280 10分
あとがき p.292 3分

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