ぶれない思考を作る3つの視点
ビジネスの判断基準は数字、ファクト、ロジックの3つに基づく場合がもっとも正解に近づく。しかし、この世にはおよそ万能なツールなどありえない。
数字とファクトとロジックに徹しても、必ず正解が得られるわけではない。思考のベースとなる数字やファクトに偏りがある場合、あるいはロジックに飛躍がある場合には誤った答えが導き出される。
そこで、ある答えが出たとき、「整合性は取れているか」という視点が大切になってくる。
社会常識の壁を突破する
正しくすばやい判断はインプットの量で決まる。ビジネスの判断に必要なインプットとは、人間とその社会を良く知ること。現実の世界で、人間がどう生き、どのような暮らしを送ってきたかということを熟知することである。その意味で心がけるべきことは、世界を知ること、人に会うこと、歴史を学ぶことである。
・旅で「ヨコ」、読書で「タテ」の思考力を鍛える
ヨコ思考:世界の国々に住む人々の状況と照らし合わせて考えること
タテ思考:人類の長い歴史に照らし合わせて考えること
出口流「旅術」
・海外旅行に語学はそれほど必要ない。
・ガイドには、ミシュラン(グリーン・レッド)を活用。
・レストランは「店の一番人気」、「ティピカルローカル」なものを尋ねる。
・ホテルやレストランは、豪華なもの、安いもの両方を体験する。
・町を歩いて、生の情報を得る。
・予算がない場合は人気のない場所を選ぶ。
・まとまった休みを取ることは罪悪ではない。
・旅慣れない人は、詐欺まがいの人に注意。
・写真を撮るよりも自分の目で風景をしっかり眺める。
・団体ツアーと個人旅行は併用してその長所を生かす。
出口流「読書術」
・古典を読む
・新聞の書評は、ハズれが少ない。
・新聞の書評で興味を持った本を書店で手に取り、最初の5ページを真剣に読んで判断する。
・優れた本は、読み終わったあとに必ず毒のようなものが残る。
・速読せず、一文一文納得できるように丁寧に読む。
・図書館を活用する。
・読書とは、著者との「対話」「対決」である。
・読書にビジネスの気づきは求めない。人間とその社会の本質を知ることが大切。
・読書で人間とその社会の本質と世界の構造を知ったら、新聞を読む。