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詐欺師が脳を打ち負かす方法

私たちが社会的影響力を及ぼすには、3つのプロセスがある。それぞれの段階で、単純な影響力のテクニックを使えば、脳の衝動性をプラスに利用できる。

①注意
私たちの脳には外部環境から無数の刺激が流れ込んでいる。しかし、注意を払うのはほんの一部である。催眠術やマジックのように認知を乱す手法は、説得の一部でもある。腕の良い説得者は、手品の名手のように「私たちがどこを見るか、どの点について考えるか」をコントロールする。

認知の資源には限りがある。口当たりの良い言葉を浴びる時、脳は大きな負荷を認知にかける。脳が一度に遂行する仕事が増えれば増えるほど、使える資源が流出し、注意がそれる。相手がこなすべき仕事量を増やし、脳に重圧をかけることは、説得術の強力な方法である。

②接近

脳は習慣に依存するなまけ者である。人間はどんな問題もゼロから考えないで、経験則を使う。これをヒューリスティックと呼ぶ。人は予想するという基盤を持っているために、心理的トリックに弱い。

例えば「地位の低い人は、地位の高い人にペコペコする」というのは、ヒューリスティックである。詐欺師は自らを地位の高い人に扮し、女性スタッフや顧客をくどく。相手は、意表をつかれ、本当に自分が気に入られたと感じてしまう。

③仲間意識

人の行動パターンは周囲の人々の行動パターンと切り離せない。私たちに一番影響を及ぼすのは、他人である。私たちは他人を見る時、他人が他人をどう思っているかに頼っている。

例えばオークションで低価格から競わせると、入札者が増え、商品はより魅力的に見える。

説得の公式

私たちが説得されるか否かは、次の5つの要素によって決まる。

①単純性 → 注意
どんな種類の説得術にもあてはまる黄金のルールは、あなたが「何を言うか」ではなく「どのように言うか」である。そして単純なほど効果があがる。

②私的利益感 → 仲間意識
短い言葉で相手を説得するには、相手の利益に訴えることである。より細かく言えば、相手は自分の利益に気付くことになる。

③意外性 → 注意
意外性は感情を変化させる性質を持っており、注意を引きつける。また、二つの動きが同時に起これば、見ている人は、大きな方に注意を向けるので、注意をコントロールすることができる。

④自信 → 接近
自信は、肉体的魅力のように、後光効果を放つ。

⑤共感 → 仲間意識
メッセージの衝撃度を最大限にカスタマイズするには、共感を使う。
そのためには以下の2つを行えば良い。
・類似性を増し、相手との心理的距離を縮める
・より個性的なものにする