ヤマト運輸元社長が「宅急便」事業を成功させるまでに至った経験を語っている。当初、個人宅配は儲からないとされていたが、どのような信念を持って、事業を行ったのか。
現在のヤマト運輸の成功の秘訣から、経営にとって大切なことが学べるだけでなく、物語としても楽しめる1冊。
ヤマト運輸が宅配事業を始めるにあたって大切にしたこと
・「サービスが先、利益は後」をモットーに差別化を図り、顧客の評価を得た。
・すべての社員に経営の目的や目標を明確にし、「全員経営」を掲げた。
そのためにコミュニケーションを重視し、社員をやる気にさせた。
・営業の対象を絞り、競合に徹底した差をつけることを目標とした「業態化」を行った。
著者 小倉 昌男
1924年生まれ。ヤマト運輸元社長。 大学卒業後、父・小倉康臣氏が経営する大和運輸(現・ヤマトホールディングス)に入社。入社後半年で肺結核を患い4年間の入院生活を送る。退院後静岡県の子会社の再建を手がけたのち本社に復帰し、1961年に取締役となる。 1971年、康臣氏の後を継いで社長に就任。1976年、オイルショック後に低迷していた大和運輸の業績回復のため、『宅急便』の名称で民間初の個人向け小口貨物配送サービスを始めた。サービス開始当時は関東地方のみだったが、その後、配送網を全国に拡大し、ヤマト運輸(1982年に商号変更)が中小の会社から売上高一兆円の大手運輸会社に発展する基礎を築く。1987年、会長に就任。 1995年に会長を退任後は、ヤマト福祉財団理事長として障害者が自立して働く場所作りに取り組んでいた。2005年逝去。
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私をリーダーに導いた250冊 自分を変える読書 沢の鶴 代表取締役社長 西村 隆治 |
章名 | 開始 | 目安 | 重要度 |
---|---|---|---|
まえがき | p.1 | 7分 | |
プロローグ | p.11 | 6分 | |
第1部 牛丼とマンハッタン -宅急便前史 | p.19 | 1分 | |
第1章 宅急便前史 | p.21 | 12分 | |
第2章 私の学習時代 | p.37 | 15分 | |
第3章 市場の転換 -商業貨物から個人宅配へ | p.57 | 13分 | |
第4章 個人宅配市場へのアプローチ | p.75 | 12分 | |
第2部 サービスは市場を創造する -宅急便の経営学 | p.91 | 1分 | |
第5章 宅急便の開発 | p.93 | 18分 | |
第6章 サービスの差別化 | p.117 | 10分 | |
第7章 サービスとコストの問題 | p.131 | 12分 | |
第8章 ダントツ三ヵ年計画、そして行政との戦い | p.147 | 18分 | |
第9章 全員経営 | p.171 | 16分 | |
第10章 労働組合を経営に生かす | p.193 | 15分 | |
第11章 業態化 | p.213 | 12分 | |
第12章 新商品の開発 | p.229 | 15分 | |
第13章 財務体質の強化 | p.249 | 7分 | |
第3部 私の経営哲学 | p.259 | 1分 | |
第14章 組織の活性化 | p.261 | 7分 | |
第15章 経営リーダー10の条件 | p.271 | 15分 | |
あとがき | p.291 | 3分 |
サービスとコストは常にトレードオフの関係にある。宅配事業で決めたことは「サービスが先、利益は後」ということであった。
2011-12-08
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「サービスが先、利益は後」。10年前も今も経営にとって大切なことは変わらない。ヤマト運輸のビジネスモデルの凄さがわかる。
2011-11-30
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