金川流経営哲学
・危機に備える
バブル経済崩壊、ITバブル崩壊、リーマン・ショック、東日本大震災。危機は突然やってくる。経営者は、絶頂期にあってもその事を忘れずに常に備えなければならない。
・自己のマンネリを打破する
危機は経営者の心の中にもある。どれほど気を引き締めていたつもりでも、好調が続くと甘さが出てしまう。それに気付いたら、自分を叱咤する必要がある。経営者を叱れるのは経営者自身しかいない。
・悪い時のことを考えて経営する
市況が好調の内に短期で減価償却を行ったり、不良資産をきれいに処理する。熱狂は必ず冷める。熱狂の内に確実に儲けておき、その儲けで次の谷間の時期に備える。
・不況でも赤字は許されない
不況でも赤字は許されない。経営者は、危機においても、何としてでも黒字にしようという執念がなければならない。
・オールドエコノミーを切り捨てない
オールドエコノミーでも利益を出せるものは大切にする。新規事業で儲けるのは大変である。古い事業でも利益を出せるうちに切り捨てる必要はない。
・「朝令暮改」は当たり前
計画は前提としていたことと違う自体が起こると、結論が変わる。そのため「朝令暮改」は当たり前である。実際に起こったことに臨機応変に判断を変えていかねばならない。
・悪い常識は覆す
歴史の古い会社や大企業では、官僚主義的で非効率な慣習がはびこりやすい。社員には常に疑うことを促し、労働の量ではなく質を大切にするよう意識を持たせる。そして、一生懸命やることよりも、勝つ事が大切であると説く。
・仕事ができる人に長くやってもらう
合理的な仕事をするには、少数精鋭が原則となる。そのために社員をプロに育てる必要がある。プロの社員を育てるには、長く1つの仕事をやらせることが合理的である。そのためにジョブローションやワークシェアリングはやらない。