中国で売るためには
中国で商品やサービスを販売するにも「4P戦略」を明確にする必要がある。
①商品(Product) どんな商品を、どんなコンセプトで売るか。
②場所(Place) 自社で全てやるのか、代理店をつかうのか。
③価格(Price) 地域ごとに価格をどうするか。
④販促(Promotion) 地域ごとにプロモーションをどうするか。
12の消費パターン
中国は13億人という人口を抱え、56もの民族がある。気候や風土、文化も地域で異なるために、以下のパターンを組み合わせ、12のマトリックスに分けて考えなければならない。
・文化
①農耕文化
人間関係の維持を重視。商品の質にこだわる。他人の評判を気にするブランド好き。
②遊牧文化
自分にとっての損得を重視。商品の実用性にこだわる。
③植民地文化
欧米文化が農耕文化と遊牧文化に融合している。
・所得
①GDP1000ドル以下
②GDP1000〜3000ドル
③GDP3000〜5000ドル
④5000ドル以上
例えば、北京では5000ドル以上で遊牧文化の影響が強い。上海は5000ドル以上で植民地文化。成都は3000〜5000ドルで農耕文化である。
それぞれの枠で商品が売れる場所もコンセプトも異ってくるため、この12のマトリックスで中国市場を理解することが必要である。
中国で売るために必要なこと
自社製品のすべての機能を理解し、「顧客が何を望んでいるか」を探ることである。日本は自社製品をそのまま中国へ持って行くだけで、顧客のニーズを考えていないことが多い。
洗濯機・・・日本の洗濯機は乾燥機が付いていないことが多い。
中国で乾燥機が普及しているため日本製の売れ行きが悪い。
延長コード・・・中国製に比べ、避雷機能と耐久性に優れ、日本製は良く売れる。
中国では落雷の恐れがあり、日本で当たり前の機能が評価される。
流通に関しては「メーカー主導」の代理店制度が良い。代理店にはノウハウがないため、ターゲット顧客や価格の設定、販促企画までメーカーが主導の方がうまくいく。
また、売る場所やプロモーションに関しては、12のマトリックスの特徴を掴んだ上で、どのようにするか徹底的に分析する必要がある。