「コンテンツ」「インフラ」「プラットフォーム」という3つの視点から、インターネットの世界で成立している経済をわかりやすく説明している。Googleがなぜ無料でサービスを提供できるのか、ADSL、FTTHにおけるソフトバンク、NTT等の競争環境はどうなっているのか、クラウド化する世界で日本企業はどのようにして戦うべきかなどのテーマが取り上げられている。
デジタルの経済の法則には次の2点がある。
①規模の経済性
インターネットの世界では固定費用とゼロ同然の限界費用によって、非常に広い領域で規模の経済性が成立する。そのため、コンテンツは無料になると考えがちだが、実際には固定費用を回収できるかが重要となり、フリーの経済は成り立たない。
②ネットワーク効果
ネットワークの規模が大きくなれば、なるほどユーザーの利便性が増す。
規模の経済性とネットワーク効果を組み合わせ、ユーザーを無料で集め、囲い込み、他方企業から広告でお金をとる。Googleが実現している無料の経済はこうして成立している。これを両面市場と呼び、今日のインターネットの世界において優れたビジネスモデルである。
日本経済新聞 |
情報考学 Passion For The Future 橋本 大也 |
週刊 東洋経済 2011年 6/11号 [雑誌] |
章名 | 開始 | 目安 | 重要度 |
---|---|---|---|
序 日本のインターネットは、いま | p.1 | 5分 | |
第1章 無料モデルの誘惑―デジタル・コンテンツの経済学 | p.9 | 27分 | |
第2章 世界一のブロードバンド―ネットワークの経済学 | p.57 | 28分 | |
第3章 クラウド化する世界―プラットフォームの経済学 | p.107 | 28分 | |
第4章 「規制」と「規制緩和」の経済学―情報通信産業の教訓 | p.157 | 18分 | |
終章 ブロードバンド立国への提言 | p.189 | 25分 |
「ネットワーク経済」の法則―アトム型産業からビット型産業へ…変革期を生き抜く72の指針 [Amazonへ] |
フリー~〈無料〉からお金を生みだす新戦略 [Amazonへ] |
予想どおりに不合理―行動経済学が明かす「あなたがそれを選ぶわけ」 [Amazonへ] |
クラウド化する世界 [Amazonへ] |
クラウド・コンピューティング ウェブ2.0の先にくるもの (朝日新書) [Amazonへ] |
クラウド大全 サービス詳細から基盤技術まで [Amazonへ] |