人口に占める働く人の割合の低下が経済にマイナスに作用する、人口負荷社会が到来している事を解説する。避けられない人口負荷社会に対して、日本はどうすべきかについての処方箋が示されている。
今後、「人口オーナス」という人口構造の変化によって日本経済は多くの難問に直面する。人口オーナスとは、生産年齢人口(15〜64歳)に対して、従属人口(15歳以下、65歳以上)の増加が上回る現象である。つまり、働く人の割合が減ることである。
日本はすでに人口オーナスに直面しており、今後さらに加速していく。これに対応して、経済成長を維持するには①女性や高齢者の就業率を高める、②1人あたりの生産性を高める、③成長性の高い分野に特化する、といった対応をする必要がある。
著者 小峰 隆夫
1947年生まれ。法政大学大学院政策創造研究科教授 日本経済研究センター研究顧問 同年経済企画庁入庁、経済企画庁長官秘書官、日本経済研究センター主任研究員、経済企画庁調整局国際経済第一課長、調査局内国調査第一課長、国土庁審議官、経済企画庁審議官、経済研究所長、物価局長、調査局長などを経て現職
日経ビジネス Associe (アソシエ) 2011年 5/17号 [雑誌] 日本大学大学院総合科学科准教授 安藤 至大 |
Passion For The Future 橋本 大也 |
週刊 東洋経済 増刊 デフレ完全解明 2011年 2/2号 [雑誌] |
日本経済新聞 みずほ情報総研主席研究員 藤森 克彦 |
章名 | 開始 | 目安 | 重要度 |
---|---|---|---|
序 章 人口減少を考える7つの視点 | p.9 | 10分 | |
第一章 日本の人口構造はどう変化していくのか | p.25 | 8分 | |
第二章 日本の出生率の真実 | p.37 | 6分 | |
第三章 日本の少子化の原因を考える | p.47 | 9分 | |
第四章 人口オーナスとは何か | p.61 | 6分 | |
第五章 少子化、人口減少はなぜ問題なのか | p.71 | 6分 | |
第六章 人口オーナス下の経済成長 | p.81 | 9分 | |
第七章 大労働力不足時代へ | p.95 | 5分 | |
第八章 高齢者と女性の就業率を高めるには | p.103 | 13分 | |
第九章 人口オーナス下の産業・企業 | p.123 | 5分 | |
第十章 人口オーナス下の社会保障―年金問題を中心に | p.131 | 10分 | |
第十一章 人口オーナスと民主主義の失敗 | p.147 | 9分 | |
第十二章 人口オーナス下の地域 | p.161 | 9分 | |
第十三章 アジアの人口ボーナスが剥落する日 | p.175 | 9分 | |
第十四章 未来のためのコストを担う | p.189 | 8分 | |
おわりに | p.203 | 3分 |
オーナスは英語で「重荷」を意味し、人口が経済発展にとって重荷となった状態をさす。生産年齢人口(15〜…
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