リーマン・ショックが起こる以前から、警告を出し続けていた経済学者が、金融危機の構造と背景を説明している。
金融危機は偶然ではなく、必然的に起こるものであるとし、金融グローバル化によって、今後も金融危機は訪れることを説く。
危機は例外的な現象ではなく、新興国だけでなく、先進国においても正常な現象である。持続不可能なブームとそのバスト(破裂)によって深刻な危機に陥る現象は、これまでも常にあったし、今後も常にあるだろう。
こうした危機は資本主義と特に強い関係がある。イノベーションの力やリスクを許容する性格によって、資産と信用のバブルが膨らみ、やがて破裂する条件が整う。その悪影響は長期にわたって続くことになる。
著者 ヌリエル・ルービニ
1959年生まれ。ニューヨーク大学スターン経営大学院教授 世界経済の動向分析やコンサルティングを行うルービニ・グローバル・エコノミクス社会長のほか、全米経済研究所、経済政策研究センターのリサーチ・フェローも務める。 1988年にハーバード大学で経済学博士号を取得後、1995年までイェール大学経済学部で教鞭をとる。
著者 スティーブン・ミーム1968年生まれ。ジョージア大学歴史学部准教授 2004年からジョージア大学で教鞭をとる。19世紀アメリカの経済・文化史を専門とし、とくに通貨や通貨偽造、銀行業務、金融投資の歴史に関心をもつ。1999年からニューヨーク・タイムズ紙、ワシントン・ポスト紙などに歴史、科学、技術、ビジネス関係の論説を執筆。
週刊 東洋経済 2011年 1/1号 [雑誌] 一橋大学経済研究所教授 小林 慶一郎 |
週刊 東洋経済 2010年 2/20号 [雑誌] |
仕事に効く!人生が変わる! すごい本。Index(インデックス) (日経BPムック) 国際金融アナリスト 倉都 康行 |
池田信夫blog 池田 信夫 |
ビジネスブックマラソン 土井 英司 |
章名 | 開始 | 目安 | 重要度 |
---|---|---|---|
はじめに | p.5 | 13分 | |
第一章 白い白鳥 | p.21 | 28分 | |
第二章 経済危機と経済学者 | p.55 | 26分 | |
第三章 プレート・テクトニクス | p.87 | 28分 | |
第四章 崩壊 | p.121 | 33分 | |
第五章 世界大流行 | p.161 | 21分 | |
第六章 最後の拠り所 | p.187 | 25分 | |
第七章 財政支出の増額と減税 | p.217 | 26分 | |
第八章 金融改革の第一歩 | p.249 | 34分 | |
第九章 抜本的な改革案 | p.291 | 31分 | |
第十章 活断層 | p.329 | 31分 | |
結論 八十年ぶりの改革へ | p.367 | 11分 | |
展望 大いなる不安定 | p.381 | 28分 |
主にアメリカ合衆国において貸し付けられるローンのうち、サブプライム層(優良客(プライム層)よりも下位…
ブラック・スワン[上]―不確実性とリスクの本質 [Amazonへ] |
国富論〈1〉 (岩波文庫) [Amazonへ] |
雇用、利子および貨幣の一般理論〈上〉 (岩波文庫) [Amazonへ] |