フェラーリ・エンツォ、マセラティ・クアトロポルテなどのカーデザインを担当した経験を持つ世界的工業デザイナー奥山清行氏が、自身の経験を通じて、デザイン、ものづくりで大切なこと、仕事論を語っている。
題名の「ムーンショット」とは奥山氏の好きな言葉で、「月に向かって鉄砲を撃つ事はムダなことだ」という元の意味から、アポロ11号の月面着陸以降、「遠大な計画でも、目標に向かって努力すればいつか実現する」という意味を持つ。
物質的に充足した生活が普通になっている今、人々が欲しがる商品は、必要で仕方なく買うものより、「必要ないかもしれないけれど欲しくて仕方ないもの」である。
「必要ないかもしれないけれど欲しくて仕方ないもの」を作るには、視点を「ものづくり」から「ことづくり」に変えることが必要。かつてのソニー『ウォークマン』のように新しいユーザー体験の提供が必要である。
著者 奥山 清行
1959年生まれ。日本の工業デザイナー。世界的なカーデザイナーとして知られる。 日本以外では「ケン・オクヤマ(Ken Okuyama )」の名前で活動している。 イタリアピニンファリーナ社で、日本人初のチーフデザイナーに就任し、フェラーリ・エンツォ、マセラティ・クアトロポルテなどのカーデザインを担当した経歴を持つ。
週刊 東洋経済 2011年 2/26号 [雑誌] |
週刊 ダイヤモンド 2011年 3/26号 [雑誌] フライシュマン・ヒラード・パートナー 徳岡 晃一郎 |
章名 | 開始 | 目安 | 重要度 |
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はじめに | p.2 | 2分 | |
PART.1 僕が出会った幸福な人たち | p.16 | 15分 | |
PART.2 モノと人の「幸福な関係」 | p.54 | 11分 | |
PART.3 「幸福な仕事」のキーポイント | p.82 | 17分 | |
PART.4 幸福を実現するためのプロジェクト | p.124 | 12分 | |
エピローグ 幸福なデザイン | p.154 | 2分 |
もの造りに携わる人にはもちろん、日本のビジネスマンにもお勧めの良書。著者である国際的デザイナーが、もの造りを通して世界的視点から日本を見つめ、日本人が将来幸福なビジョンを描くためのヒントが凝縮されている。
2011-11-29
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