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2011/08/19更新

東京妙案開発研究所―「人が賑わう空間」を創る発想力の秘密

108分

4P

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発想の原点

ものを見る視点を変えたときに妙案は生まれる。日能研の車内広告では、入社問題を広告にした。受験問題集をパラパラめくって眺めていた時に、『頭の体操』みたいで面白いことに気付いた。受験生の保護者が面白がって解いてくれるのではないか。結果として大正解であった。入試問題ですらエンターテインメント化してみようという発想に著者の原点がある。


著者のモットー

著者のモットーは「喜んでいただけましたでしょうか」である。相手に喜んでもらうことを最も大切なことにしている。その基になったのが、ディズニーランドと迷路という存在である。
ディズニーランドの演出技術や建築から人を喜ばせる方法や精神を学び、迷路から空想力や想像力を手に入れた。


新横浜ラーメン博物館

ラーメン博物館というプランはすらすら出てきた訳ではない。元々は知り合いのオーナーが駐車場を立てるにあたって、1階と地下を商業施設にしたいとの相談を受けたところから始まった。
話の中でオーナーがラーメンが好きだということがわかった。ラーメン屋を集めただけでは面白くない。そこでラーメン博物館という発想がでてきた。


アイデア出力のプロセス

著者のアイデア出力のプロセスは次の通りである。

①クライアント自身の情報、時代についての分析、ターゲットのお客様の層、客単価などのあらゆる情報をもらう。

②それを頭の中にドボドボと入れて、カクテルをつくるみたいにシェイクする。そして、著者のフィルターを通してグラスに注ぐとアイデアが現れる。

ラーメン博物館の場合、オーナーがラーメン好きという、クライアントの好き嫌いを考えた上で、著者自身が納得する世界を構築した。発想する前の諸情報が重要なポイントとなる。


アイデアを出す方法

著者は紙にキーワードを書きつけながら、いろいろ考える。著者流のマインドマップである。
ラーメンのコンセプトで、頭の中の情報をシェイクしている内に出てきたのが、チャルメラというイメージであった。ラーメン→チャルメラ→夕焼け。そういう連想から、子供のころの懐かしい情景が浮かび、昭和30年代の町を再現したラーメン博物館というアイデアが頭の中からポロリと出てきた。

ラーメン博物館では館内の空間を広く見せるために遠近法が用いられている。また、夕方から夜のシーンが40分サイクルで変わるという演出がある。これはディズニーランドから学んだものである。

すべてを無から、ゼロからつくるのは不可能である。記憶の底にある様々な断片を組み合わせた中から、新しいものは生まれてくる。