成功に関する主な部分まとめ
世の中には成功の秘訣やコツなどありえない。人間は90%運命によって決められている。残り10%だけが、人間のなし得る限界である。10%と言っても、その10%には非常な効果がある。だが、ばたばたしても、たかが10%の違いではないか。
物事がうまくいった時は「これは運が良かった」と考え、うまくいかなかった時は「原因は自分にある」と考える。成功は運のせいだが、失敗は自分のせいである。そうして考えると、原因を事前になくしていこうと配慮ができるようになり、失敗も少なくなる。
大事なのは、志を失わず地道な努力を続けること。およそ物事というものは、すぐにうまくいくということはめったいにない。根気よく辛抱強く、地道な努力をたゆまず続けていくことによって、はじめてそれなりの成果があがる。
仕事には知恵も大事、才能も大事。しかし、もっと大事なことは、些細と思われること、平凡と思われることも、おろそかにしない心がけである。
仕事でも何でもいちばん肝心なのは、誠意あふれる熱意である。その人の誠意ある熱意が目に見えない力となって、自然に周囲の人を引きつける。目に見えない磁石の力が、自然に鉄を引きつけるように、誠実な熱意は、思わぬ加勢を引き寄せ、事が成就するということが多い。
一心不乱にやる。そうすると、まわりもただ見てばかりいないものである。一心不乱というほんとうに真剣は姿を見ていると、そこには必ず教えられるもの、心を動かされるものが出てきて、まわりの人々は、いちいち言わなくても手伝うし、働くようになる。
商売というものは、非常に難しいものだ。厳しいものだ。いわば真剣勝負と同じだ。だから、大きな心配事にぶつかると、どうしたらこの困難を克服できるかと、あれこれ思いめぐらして、眠れない夜を幾晩も明かす。それほど心労を重ねなければならない。心労のあまり、とうとう小便に血が混じって赤くなる。そこまで苦しんで、はじめて、どうしたらよいかわかり、心が安定し、そして新しい光が見えてくる。道がひらける。
身を切られるような思いに悩みつつも勇気を鼓舞してやっていく。崩れそうになる自分を自分で叱りつけ必死でがんばる。そうすればそこに知恵、才覚というものが必ず浮かんでくる。
成功というのは、この自分に与えられた天分を、そのまま完全に生かし切ることではないでしょうか。それが人間として正しい生き方であり、自分も満足すると同時に働きの成果も高まって、周囲の人々を喜ばすことにもなる。そういう意味からすれば、これこそが「人間としての成功」と言えるのではないか。
成功するためには、成功するまで続けることである。