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行動経済学の入門書

行動経済学において、ノーベル経済学賞を受賞した著者が、自らの研究を初めて語っている。ノーベル賞記念講演及び、自伝、論文2作によって構成され、予備知識なしでもわかる、行動経済学の基本が書かれている。

超短要約

人間は不確実な状況において、直感をもとにした推論メカニズムを働かせる。しかし、直感には、バイアスやエラーを起こす傾向がある。その原因は、直感のもとになっている知覚の特徴に由来する。

本書では知覚の特徴と、バイアスが起こる事例が紹介されており、その中でも経済学におけるリスクを伴う決定がどのように行われるかという「プロスペクト理論」について、簡単にふれられている。

著者 ダニエル カーネマン

1934年生まれ。経済学と認知科学を統合した行動ファイナンス理論及びプロスペクト理論で有名な心理学者、行動経済学者。プリストン大学名誉教授。 2002年ノーベル経済学賞受賞。 イスラエル軍での兵役を務めたのち、米国へ留学。カリフォルニア大学バークレー校で博士号(心理学)取得。その後、人間が不確実な状況下で下す判断・意思決定に関する研究を行い、その研究が行動経済学の誕生とノーベル賞受賞につながる。

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明治大学情報コミュニケーション学部教授 友野 典男

章の構成 / 読書指針

章名 開始 目安 重要度
第1章 ノーベル賞記念講演 限定合理性の地図 p.21 21分
第2章 自伝 p.63 43分
第3章 効用最大化と経験効用 p.147 14分
第4章 主観的な満足の測定に関する進展 p.175 27分

ユーザーのしおりメモ (1)

lsieu

人は必ずしも自分の好みが分かってはいないし、選択の結果としての未来の経験を予想するに当たって、系統的なエラーを犯すこともしょっちゅうで、その結果、経験効用を最大化するのに失敗してしまう。
2011-12-26