イノベーションを成功させることができるリーダーは、どのように物事を見て、そんなふうに考え、いかに行動しているか。それを知ることができれば、イノベーションを起こすためのヒントが得られる。
「理論的三段論法」ではなく「実践的三段論法」を身につける
目的を明確にし、手段を考え、行動を起こし実践することが大切である。
ケース1:動物園の奇跡 旭山市立旭山動物園
ケース2:学校の奇跡 京都市立堀川高等学校
「モノ的発想」から「コト的発想」へ転換する
モノはそこに人が関わろうと関わるまいと存在するのに対し、コトはそこに関わる人との「いま、ここ」での関係性の中で生まれる。つまり、人・もの・時間・空間の関係性の中で浮かび上がる。
そのため、誰も思いつかないような仮説を生み出すには、現場で現物に触れ、コトを体感し、意味を突き詰めることが大切である。
ケース3:エキナカの奇跡 JR東日本 エキュート
ケース4:トヨタの奇跡 トヨタ自動車 iQ
「考えて動く」ではなく「動きながら考え抜く」
「分析的戦略」は、とるべき戦略を分析に基づいて科学的、論理分析的に策定する。対照的に「物語的戦略」は、複数の出来事(コト)が結び付いていくプロセスである。対象を分析するのではなく、その場に自ら主体的に関与し、経験を人々と共有し、自分たちがどうするべきかを問う。その相互作用の中で解が浮かび上がり、物語が紡ぎだされる。
物語的戦略に必要となるのが「動きながら考え抜く」という知の作法である。つまり、現場で動きを凝視し、熟考し、アクチュアリティ(主観的な現実)の世界に入り込んで浮かんだ直観を基に仮説を生成することが大切である。
ケース5:霞ヶ浦の奇跡 アサザプロジェクト
ケース6:障害者福祉の奇跡 社会福祉法人むそう
「名詞」ベースではなく「動詞」ベースで発想する
組織やチーム内では、安定化を求めるのではなく「わたし」と「われわれ」を両立させ、創造性と効率性を発揮する。
ケース7:オフィス空間の奇跡 再春館製薬所
結びつかないもの同士の「見えない文脈」を見抜く眼力
ジグソーパズルのように結びつけ、新しいコトづくりを行える力をつけることが重要である。
ケース8:過疎の町の奇跡 いろどり
偶然を必然化する
リーダーの言語表現力と強い目的意識は重要である。必然化すれば、人が集まり、自己組織的に新しい知が生み出される。
ケース9:都市の奇跡 銀座ミツバチプロジェクト