コミュニケーションで部下やメンバーを動かす
プレイングマネジャーに求められるのは、リーダーシップよりも「ハブ型マネジャーシップ」である。ハブ型マネジャーシップとは、複数のパソコンをつなぐネットワーク機器のハブのような役割を社内で担うことである。上司と部下、部門間を調整し、道筋を作っていくことで、仕事をスムーズに回す。
部下は「使う」のではなく「パートナー」である。指示や指導というやり方でなく、部下やメンバーを気遣い、話を聞き、状況を観察することで動いてくれるようになる。
プレイングマネジャーが業績を上げるには組織内のコミュニケーションが大切である。コミュニケーションは、たった5秒あれば改善できる。「たまの名セリフ」よりも、日常会話の5秒の積み重ねの方が後々効いてくる。そして、最終的にはコミュニケーションをスケジューリングし、仕組み化すれば良い。
コミュニケーションで大切なこと
・「話しかけられ上手」になる
・観察力を駆使し、相手の状況を知る
・相談役になり信頼される
・根回しと場回しにより、メンバーが自発的に動く環境をつくる
5秒でできるコミュニケーション
「おはよう!」:挨拶は上司から。部下の反応でコンディションを把握
「最近どう?」:いつでも話をしに来てくれていいという空気を作る
「今はダメだけど、15時からなら5分とれるよ」:部下を安心させる
「良い話?悪い話?」:いつもの口調でカラッと聞き、悪い話も話しやすくする
「どうしてお客様はウンと言ってくれたの?」:成功プロセスを評価
「うん、面白いね、それで?」:もっと聞きたいという姿勢で話を引き出す
「どうしたの?あなたらしくもない」:失敗は相手を肯定しながら指摘
「緊急事態だから、何かあったらいつでも声をかけて」:問題解決の味方だと示す
「まいったな・・・」:あえて弱った姿を見せ、部下の自尊心をくすぐる
「ごめん、ちょっと5分だけ集合〜」:幹部会議後は情報共有し、信頼関係を深める
「すみません!ちょっと困ったことが」:相手をスペシャリストと認め頼る
「ありがとうございます+さすがですね」
コミュニケーションの仕組み化
・以下のようなTODOリストを作る。
朝9時にクライアントのC課長に電話
(新人の)Dさんが出社したら業務の進捗確認
10階徘徊。営業二課のBさんに何か声かけをする
上司にプロジェクトの終了報告
(最近パフォーマンスが落ちている)Aくんを夕方つかまえる
・毎日「部下のための30分」をスケジューリングする。
・部下のデッドラインを手帳に書く
・自分のスケジュールを部下に公開しておく
・デッドラインは「あいさつ」でリマインド
・上司にはデッドライン2日前に報告するよう仕組み化