「生産性の上昇で成長維持」という、マクロ論者の掛け声ほど愚かに聞こえるものはない。日本最大の問題は「二千年に一度の人口の波」だ。「景気さえ良くなれば大丈夫」という妄想が日本をダメにした。これが新常識、日本経済の真実。
日本人のほとんどは、景気の循環は今後も継続的に繰り返すと信じているが、実際には人口の動態に大きな影響を受けているというのが本書の主張。日本の経済がいかにして停滞しているのか、その理由は統計資料とともに丁寧に解説してある。生産人口の激減が日本の内需低下を招いている。日本が今後浮揚していくためには、高齢浮富裕層からの若者への資産移転、女性の社会登用、観光客の増加などがあげられている。
著者 藻谷 浩介
1964年生まれ。日本総合研究所 調査部主席研究員 日本政策投資銀行 特任顧問 日本全国のほとんどの都市を旅行した経験を持ち、現地を歩いて回り、また沿革や郷土史を詳しく把握した上でその都市の抱える問題点を解析するという手法で、都市計画を提示している。 各都市をデータや数字だけではなく、沿革、郷土史を踏まえた上で分析するのが最大の特徴である。全国各地で数多くの講演会をこなしている。
TOPPOINT |
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Chikirinの日記 ちきりん |
章名 | 開始 | 目安 | 重要度 |
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第1講 思い込みの殻にヒビを入れよう | p.12 | 8分 | |
第2講 国際経済競争の勝者・日本 | p.26 | 15分 | |
第3講 国際競争とは無関係に進む内需の不振 | p.52 | 6分 | |
第4講 首都圏のジリ貧に気づかない「地域間格差」論の無意味 | p.62 | 17分 | |
第5講 地方も大都市も等しく襲う | p.91 | 14分 | |
第6講 「人口の波」が語る日本の過去半世紀、今後半世紀 | p.115 | 16分 | |
第7講 「人口減少は生産性上昇で補える」という思い込みが対処を遅らせる | p.142 | 19分 | |
第8講 声高に叫ばれるピントのずれた処方箋たち | p.175 | 16分 | |
第9講 ではどうすればいいのか① 高齢富裕層から若者への所得移転を | p.202 | 13分 | |
第10講 ではどうえうればいいのか② 女性の就労と経営参加を当たり前に | p.224 | 7分 | |
第11講 ではどうすればいいのか③ 労働者ではなく外国人観光客・短期定住客の受入れを | p.237 | 5分 | |
補講 高齢者の激増に対処するための「船中八策」 | p.246 | 10分 |