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2012/06/29更新

理科系の作文技術 (中公新書 (624))

198分

11P

  • 古典的
  • トレンドの
  • 売れ筋の
  • すぐ使える
  • 学術系
  • 感動する
  • ひらめきを助ける
  • 事例が豊富な

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準備作業

自分の書こうとする文書の役割を確認することが第一の前提である。読者はこの文書に何を期待しているか、を考えること。主題を選定し、その主題の中でどんな材料を取り上げるかを決めるポイントは以下の通り。

①与えられた課題
その目的は何か、どんな情報が必要か、もし自分の意見が期待されているとすれば、どういう点か、を反省・検討することから始まる。

②一文書一主題
一つの文書は一つの主題に集中すべきものである。別の主題が混入すると、読者に与える印象が散漫になり、文書の説得力が低下する。

③長さの制限
説得力のある、密度の高い議論を展開するためには、長さに応じて主題をしぼらなければならない。

④読者
主題の選定にあたっては、読者が誰であり、その読者はどれだけ予備知識を持っているか、何を期待し、要求するだろうかを、十分に考慮しなければならない。

⑤生の情報
自分自身が直接に事に当って得た情報に重点を置くべきである。たとえ、不備で未熟であっても、オリジナリティーという無比の強みを持っている。

文章の組立て

世の中が忙しくなるにつれて論文の重心が前の方に移った。読者がその論文を読むべきか否かを敏速に判断する便を考えて、結論あるいはまとめの内容を冒頭に書くようになった。仕事の文書はすべて、こうした重点先行主義で書くべきものである。

内容にピッタリの表題を選び、表題あるいは書出しの文を読めばその文書に述べてある最も重要なポイントがわかるように配慮すべきである。

文章の構成要素は序論、本論、結びの3つ。序論では、読者が本論を読むべきか否かを敏速・的確に判断するための材料を示し、本論にかかる前に必要な予備知識を読者に提供すること。

本論を書くにあたっては、次の順序を考慮する。
①概観から細部へ
文章の冒頭の短く要を得た記述によって概観がつかめれば、読者にとっては細部の記述を理解・吸収することが容易になる。

②細部の記述の順序
書くべき中身を機能別や性質別に分類できる場合には、その分類にしたがって進める。

はっきり言い切る姿勢

私たちは無意識の内にぼかし言葉を濫用する習癖を持っている。仕事の文書の中では、「ほぼ」「約」「ほど」「ぐらい」「たぶん」「ような」「らしい」といった類をできるだけ削ることが大切である。
ぼかし言葉を入れたくなるたびに、それが本当に必要かを吟味する習慣を確立すると、文章はずっと明確になる。

わかりやすく簡潔な表現

仕事の文書の文は、短く、短くと心がけて書くべきである。そのための心得は次の通り。
・まず、書きたいことを一つ一つ短い文にまとめる。
・それらを論理的にきちっとつないでいく。
・いつでも「その文の中では何が主語か」をはっきり意識して書く。