108のイチロー語録の紹介と解説で構成されている。本文中から、いくつか紹介する。
・「いま」でなければできないこと
『いまは、自分がわからないことに遭遇するときや、知らないことに出会ったときに「お、じぶんはまだまだいける」と思います。』
貴重な時間を有効活用し、「いまでなければできないこと」をやる。これが充実した人生を送る秘訣である。
・「常識」を大胆に覆す
『「これが完璧だ」という最高のものを、見つけたいんです。そうすれば、もっといいものを見つけようとするから。』
最上のその上を見たくはないか。あなたの限界を作っているのは、他ならぬあなた自身。その限界を打ち破って完璧な自分の姿をリアルに描き、それに向かって邁進しよう。そうすれば黙っていても、あなたは一流の仲間入りが出来る。
・人生の「勾配」を楽しむ
『少し感覚を失ったときにどういう自分でいられるかなのです。苦しいですが、あきらめない姿勢があれば、なにかをつかむきっかけになります。』
不安や恐怖を抱くのは仕事を行う上での宿命と考え、果敢にチャレンジしよう。それこそ一流の人間共通の行動パターンなのである。
・それで「納得」がいくか
『おそらく誰よりも僕が期待している。』
最強のサポーターは鏡の中にいた。イチローの様に自分自身に最大レベルの期待をすることの出来る人間だけが、大きな成果を上げることが出来る。
・自信が「自信」を作る
『何度も言っていますが、変わることは何もありません。変えようとするつもりもないし、その必要もないでしょう。イチローであることを変えようとすると、何かが狂ってくる。』
もっと自分を信じていい。中身が「ない」わけじゃない。いまはうまく「出せていない」だけ。物事が不調なとき、首をかしげてしまうと弱い自分から脱却できない。そうではなく、完成された自分を発揮することに全力を注ぐことで、大きなパワーが発揮できるようになる。
・愚痴を言った瞬間から「敗者」
『やれることはすべてやったし、手を抜いたことはありません。常にやれることをやろうとした自分がいたこと、それに対して準備が出来た自分がいたことを、誇りに思っています。』
努力は結果を保証しない。だからこそ、努力の質が求められる。
・いい結果に浮かれない
『5打数5安打の日は面白くない。なぜならその日は自分の実力が素直に出ただけで、そこから学ぶことは何もないからです。』
「成功」は既に終わったこと、「失敗」はこれから挑むべきこと。人の心は浮かれた途端に成長が止まる。結果を出したときこそ、自分を冷静な目で見つめ直し、さらにその先にある次の目標を見据えなければならない。