変化を生み出す方法
人間は元来、変化に対して前向きではない。現状に固執し、維持しようとする。これを改め、変化へのモチベーションを高めるには、次の3つのステップが必要である。
①アンフリーズ(解凍)
②チェンジ(変化)
③リフリーズ(再解凍)
変化に対して、氷のように身を固くしている状態を溶かし、方向性を示して変化を促し、変化が後戻りしないように再度固めるというステップである。
アンフリーズ
人間は現状に固執するため、変化という選択肢を示しても、なかなか変わらない。変化を促す前に、従来の自分の考え方、やり方が最善であると絶対視している現状を、「他の考え方・やり方もある」と別の方法を見せる必要がある。
・時間のマジック
ロングレンジ効果:近視眼的な物の見方に対し、長期の視点を与える。
目先で起きていることが全てでないと気づかせる。
デッドライン効果:時間に区切りを設け、密度の濃い時間を過ごそうとさせる。
・空間のマジック
ロールプレイング効果:現状と違う視界を提供する。
先輩が営業、若手が顧客を演じて、顧客目線を見出すなど。
チェンジ
アンフリーズによって、他にも可能性があることを気づかせた後、目標の魅力を高め、その達成は可能だという安心感を与える。
・目標のマジック
ライバル効果:「少し上の力量」の先輩や同僚を選び、双璧になるよう励ます。
・安心のマジック
マッサージ効果:同じ境遇の人を集めて、互いの心に触れる機会を与える。
自分だけではないと癒され。不安が払拭される。
セーフティーネット効果:失敗してもリベンジができるという空気を組織に作る。
次のチャレンジを歓迎することを伝える。
リフリーズ
新たな変化が正しいと確信させ、変化した行動を習慣化させる。
・習慣のマジック
ルーティン効果:通勤時には、英語教材をiPodで聞くといった行動の習慣化を図る。
モニタリング効果:記録し見える化することで、成果を見せ、修正行動を促す。
・集団のマジック
サンクス効果:「サンクスカード」のように感謝の気持ちを伝える仕組みを作る。
感謝を受け取った人は頑張ろうという気持ちになる。
ファーストクラス効果:「選抜者研修」のように選ばれることでやる気を引き出す。
選ばれなくても、次の機会を与えることが大切である。
リンクアンドモチベーションの事例
時間のマジック:3ヶ月区切りのカレンダー導入
空間のマジック:社内留学制度
目標のマジック:社内ギネス
集団のマジック:アワードディナー