異動や評価はどう決まるのかといった、一般社員ではなかなか知り得ない会社の人事に関わることを人事部員の視点から解説する。ビジネスパーソンに「人事」の実態を知ってもらうことで、読者自身のキャリアを考える際に役立ててもらおうというのが本書の狙い。
組織で働く人は人事評価や人事異動に強い関心を寄せている。社員の人生をも左右する可能性があるため、人事部の仕事の中でも非常に重要である。公平な人事異動をしても7割の人は不満を持つ。それは、人は自分のことを3割高く評価しているからである。
考課と異動の不満の矛先は人事部に向くが、実際に評価を下すのは経営者や所属長であって、人事部は裁量を持っていない。
人事部や人事異動のあり方について理解を深めておけば、少し違った視点で会社員生活をとらえることができる。
著者 楠木 新
1954年生まれ。楠木ライフ&キャリア研究所 代表 大手生命保険会社に勤務し、人事・労務関係を中心に企画、営業、支社長等を経験。 勤務のかたわら、ビジネスパーソン200名にロング・インタビューを重ねる。 朝日新聞beに「こころの定年」を1年余り連載。 関西大学商学部で非常勤講師を勤めるとともに、NPO団体で医療に関する電話相談のボランティアにも参加。 47歳の時に関連会社から本部機構に転勤してまもなく「うつ」症状になり、約2カ月間休職。その後、平社員として復職、1年足らずで役職に復帰。今後の夢は、「うつ」を経験したことも活かしながら、キャリアカウンセラーとして、ビジネスマンの顔つきが良くなることに貢献すること。
週刊 東洋経済 2011年 7/23号 [雑誌] |
日本経済新聞 福井県立大特任教授 中沢 孝夫 |
マインドマップ的読書感想文 smooth |
週刊 ダイヤモンド 2011年 9/3号 [雑誌] ブックファースト 仕入企画担当 平井 直子 |
PRESIDENT (プレジデント) 2012年 4/30号 [雑誌] プラネットファイブ代表取締役 田中 和彦 |
章名 | 開始 | 目安 | 重要度 |
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少し長いプロローグ すべての道は人事に通じる | p.3 | 7分 | |
第一章 人事部は何をやっているのか | p.25 | 13分 | |
第二章 考課と異動の不満の矛先 | p.47 | 11分 | |
第三章 社員の「情報」を集めるルール | p.67 | 11分 | |
第四章 人事部員が見た出世の構造 | p.87 | 26分 | |
第五章 正義の味方はしっぺ返しを受ける | p.133 | 14分 | |
第六章 曲がり角に立つ人事部 | p.157 | 16分 | |
第七章 社員の人生は社員が決める | p.185 | 11分 | |
あとがき | p.205 | 2分 |
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