顧客満足の4つの要素
①完全な商品
顧客は欠陥のない商品、サービスを求めるため、予測できる限り完全な内容を提供できるように、商品とサービスを設計しなければならない。
②気配りの感じられる引き渡し
顧客に満足してもらうためには、商品を引き渡す際の印象にも気を配る必要がある。
③ぴったりのタイミング
完全な商品であり、気配りのあるスタッフが届けても、納期に遅れれば欠陥品とみなされる。また、オーダー品や高級品などは、速く届け過ぎると品質を疑われる。顧客にとって、ぴったりのタイミングで納品する必要がある。
④トラブルを適切に解決するプロセス
トラブルは会社の印象を決定的に悪くする。トラブルを解決するプロセスを備えておき、適切に解決しなければならない。
リッツ・カールトンで行っていること
・会社というブランドを伝えるのにふさわしい言葉を使う
リッツでは、ラグジュアリー・ホテルブランドにふさわしい言い回しを定めている。「喜んで」「ただいま〜いたします。」といった言葉である。一方、使ってはいけない言葉も定めている。「皆さん」「ねえ」「オーケー」といった言葉である。用語集を作り、スタッフが現場で習熟できるようにすれば良い。
・顧客の「追跡システム」を作る
リッツでは、スタッフにメモ帳を配り、顧客の好みと関心、気付いた事、印象に残ったことを記録するようにしている。スタッフは顧客とのやり取りごとに、新しく得た情報を記録し、顧客それぞれの価値観と好みを共有する。
・顧客の立場で考える
・サービスは継続的に改善する
・予期しないニーズに備え、非効率なことも行う
際立ったサービスをするには、顧客のニーズを先読みする必要がある。予期しないニーズが生じた時でもサービスの質を落とさないために、「過剰な在庫」をも常に維持する。
価値とコストの考え方
一流のサービスを提供しながら、いかにコストを抑えるか。
顧客の心を掴むためのサービスには、どれほどコストをかけても、それに見合う価値があると考えている。顧客の心を掴むと、顧客は価格に対し、敏感でなくなり、もっとお金を使うようになる。
また、口コミで顧客が増加したり、過失を原因とする訴訟を心配することもなく、様々な費用を節約し、収入の増加を図ることができる。