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コラボ消費

生産者と消費者、売り手と買い手、またご近所同士を効率よく結ぶP2P取引の市場が発展してきている。
エアビーアンドビー(個人間で部屋を期間貸しするサービス)で小遣いを稼ぐ人、新車を自慢する代わりにジップカー(カーシェアリング)を利用していることを自慢する人、クレイグリスト(個人間の募集広告)やイーベイ(ネットオークション)でモノを売る人などが増えている。

インターネットを利用して結びつき、協力し、人やモノを介して不特定多数によるコミュニティが誕生し、その中でシェアしている。人々はモノやサービスを所有せずに利用することの莫大なメリットに気付いただけでなく、同時にお金や空間、時間を節約できることも、新しい友人をつくれることにも気付いた。

SNSやスマートグリッド、リアルタイム技術のおかげで、過剰消費の習慣から抜け出し、自転車や自動車のシェアといった共同利用にもとづく革新的なシステムをつくることが可能になっている。


三種類のモデル

上記のコラボ消費は三種類に分類される。

①プロダクト=サービス・システム
ある製品を100%所有しなくても、その製品を利用した分にだけお金を払うシステム。カーシェアリングや太陽光発電、コインランドリーなどがある。

②再分配市場
中古品や私有物を、必要とされていない場所から必要とする人に配り直すこと。服、ゲーム、赤ちゃんの衣類、DVD等を交換するサイトなどがある。

③コラボ的ライフスタイル
自動車や中古品といった目に見えるものではなく、同じような目的の人たちが集まり、時間や空間、技術やお金などの資産を共有すること。オフィスのシェアやスキルなどのシェアサービスがある。

どのモデルでも、ユーザーの動機は様々で、節約したい人もいれば、副収入を得たい人もいる。便利という人もいれば、友達を作りたいという人もいる。


成功事例に共通する4つの原則

①クリティカル・マス
クリティカル・マスとは、システムを維持するのに必要な規模のこと。コラボ消費が普通のショッピングに対抗するには、消費者がチョイスの多さに満足する必要がある。また、コアなファンやリピーターの「おすみつき」を得て、サービスを広めるためにも必要である。

②余剰キャパシティ
アメリカ人が持っているものの8割は月に一度使われるか使われないかである。この余剰キャパシティをどのように分配し直すかが重要である。

③共有資源の尊重
コラボ消費は、みんなと一緒に答えを探したいという気持ちや、同じような興味を持つ人々のムーヴメントに参加したいという自然な欲求に応えることで、消費者をつなげる。

④他者への信頼
コラボ消費のほとんどは、程度の差あれ、見知らぬ誰かを信用しなければ成り立たない。