人気アイドルグループ「AKB48」を題材に、経済学者の著者が日本経済を読み解く。不況期に強いビジネスモデルの事例としてAKB48を分析し、ヒットした要因を探ることでビジネスのヒントを与える。
AKB48は不況に強いビジネスモデルである。その特徴は、①低価格、②専用劇場によるコアなファン作りが挙げられる。デフレ不況の中で、若い人たちは、金銭の授受を伴わない非経済活動(ブログ、掲示板、動画投稿サイト等の無料ネットサービス)、自分が書き手となって消費する「心の消費」を行う人が増えている。
デフレ不況の中で、経済的に弱い立場にある若い人におたくブームが起こり、AKB48という「会いに行けるアイドル」というコンセプトで売り出すグループが出てきたことは、偶然ではない。そこには意図的なマーケティング戦略が仕掛けられている。
著者 田中 秀臣
1961年生まれ。経済学者。専門は日本経済思想史、日本経済論、経済政策。 上武大学ビジネス情報学部教授。 多数の一般向けの著作があり、中でも韓流ドラマなど身近な話題を題材にエコノミストとして論評を行った著作が特徴的。経済時評・漫画・海外コミックなどに関する評論も雑誌などに多く掲載されている。
週刊 東洋経済 2011年 1/29号 [雑誌] 大和総研専務理事チーフエコノミスト 原田 泰 |
TOPPOINT |
週刊 ダイヤモンド 2011年 3/19号 [雑誌] エンターテイメント・アナリスト 笹井 裕子 |
日本経済新聞 法政大学教授 稲増 龍夫 |
章名 | 開始 | 目安 | 重要度 |
---|---|---|---|
プロローグ AKB48で日本経済がわかる | p.9 | 4分 | |
第1章 不況に強いビジネスモデル | p.17 | 19分 | |
第2章 デフレ不況で増殖する「心の消費」 | p.49 | 22分 | |
第3章 全国的に認知された「おたく市場」 | p.85 | 16分 | |
第4章 大相撲とAKB48と日本型雇用 | p.111 | 18分 | |
第5章 アイドルグループの経済分析 | p.141 | 14分 | |
第6章 「ローカル」か「グローバル」か | p.165 | 16分 | |
第7章 アイドル高年齢化のその後 | p.191 | 18分 | |
あとがき | p.221 | 1分 |
秋元康のプロデュースにより、2005年に誕生した日本の女性アイドルグループ。 秋葉原に専用劇場…
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