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2011/07/31更新

世界経済を破綻させる23の嘘

322分

3P

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世界経済危機の原因は「自由市場主義」

1980年代以降に世界を席巻した「自由市場主義」によってもたらされた。
「市場に任せておけば、最も効率のよい公正な結果となる。企業活動には最大限の自由が与えられるべきだ。」との勧めに従って、国営企業の民営化や金融・産業の規制緩和、貿易の自由化が導入された。その結果が、世界経済の混乱と社会不安である。


自由主義者の嘘

・「市場は自由でないといけない」
現実には自由市場など存在しない。どんな市場にも何らかのルールや規制がある。

・「市場経済では、人々は生産性に応じて報酬を受ける」
現実には富裕国の人々の大半は賃金をもらいすぎている。インドのバス運転手よりもスウェーデンのバス運転手の賃金は約50倍高い。スウェーデンの運転手の生産性は50倍高いのか?
賃金格差が生じるのは、国が移民を抑える政策を取るからである。

・「インターネットは世界を根本的に変えた」
現実には洗濯機はインターネットよりも世界を変えた。洗濯機のおかげで女性は家事の時間を大幅に節約し、働くようになった。我々はインターネットの影響力を過大評価しているのは、それが現在進行形だからである。
こうした視点の歪みによって、いくつかの富裕国では、ネットを重視し、製造業をおろそかにし、自国経済に悪影響を及ぼした。

・「全ては市場に任せておくべきだ。なぜなら市場参加者は基本的に自分が何をしているのかよくわかっているからである。つまり合理的である。」
現実には、私達は市場任せにできるほど利口ではない。世界は複雑すぎて、人間の知性では十分に理解できない。規制が効果を発揮するのは、政府が市場参加者よりもよく知っているからではない。規制によって活動の複雑さが制限されるため、市場参加者がより良い決定を下せるからである。この事は2008年の金融危機で証明された。

世界経済のためにどうすれば良いか

この先、同様の金融危機を回避するならば、金融市場の行動の自由を厳しく制限する必要がある。経済全体への影響がはっきりしない金融商品は禁止しなければならない。